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RBCコラム

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01
02/17 07:34:40
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RBCメルマガ第210号「ビジネス知識・耳寄りなネタ」 - 2012.2.10 .-
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■先日、某化粧品メーカーの開発者の方に化粧品の裏話を聞く勉強会を開催しました。
そこでわかったのが、CMなどのイメージ戦略もそうですが、
実にパッケージ戦略にしてやられているなということです。
化粧品も数多くあり、CMをしていない商品のほうが多いでしょう。
その場合、ドラッグストアなどの店頭では店員さんにわざわざ相談することは
少なく、パッケージを見て購入を決定します。
あれだけ店頭に並んでいる中から、その商品に決めた理由は何なのでしょうか。
一体我々はパッケージの何を見て購入を決めているのでしょうか。
今回は、そのパッケージの情報処理について簡単にご紹介します。

■日本では日用品の80?90%が店頭で購買を決定すると言われています。
店頭の意思決定では、価格、POPなどの影響のほかに、パッケージの影響も
大きくなります。

パッケージには商品を保護する役割はもちろん、ブランドを形作る
ブランド要素としての重要な役割もあります。
パッケージの中に含まれる、形、色、素材、ロゴ、成分表示などを通し
消費者に商品の良さを伝えるコミュニケーション手段でもあります。

これらをそれぞれどのような効果があるのかについて調査は
多々されていますが、
実際の購買場面ではパッケージ全体をみて人は購入します。

今回は実際に販売されている商品を使い、実際の購入場面に近い状況を
想定して調査をした大風・竹内(2008)をご紹介します。

彼らは実際にスーパーなどで販売されている冷凍食品の新発売して
間もない19品について調査しました。
対象者は冷凍食品の購買者である30代?40代の主婦20名です。
冷凍食品を選んだ理由として、
新製品へのマス広告がほとんどされておらず、
個別ブランドに特定した販売促進が行われないため、
CMやSPなどの影響がほとんどなく、
パッケージの効果が見やすいということが挙げられます。

実際に店頭における棚割りを参考にしてテーブル上に並べ、普段の買い物
状況を想定してもらい、自由に商品を見てもらいます。
その後、
・購入したくなったパッケージとその理由
・注意が向くパッケージとその理由
・購入したくないと感じるパッケージとその理由
などを聞き、主婦たちがどのようにパッケージの情報処理をしているかを
調査します。


実は新商品の中には新発売後、販売好調のものと販売不調のものが
混ざっています。
もちろん主婦たちにはその情報は内緒で、上記の調査をしています。

分析の結果・・・


好調商品と不調商品を分ける最初の関門は「写真」であることが
わかりました。
さらに「写真」情報を補完する役割として商品名などの「文字」
情報を使います。

さらに好調商品に分類されるいずれの商品も、素材や味付けなど
商品の中身についてしっかり理解されています。
またこれらの商品を見たとき、主婦の頭の中には「子供」の「お弁当」によい
などのキーワードが浮かんでおり、商品から冷凍食品を購入する目的に
一致した場面が想定できていました。

また好調商品については「色」についても反応しており、
色の存在により、写真や商品名が提供しようとする情報がより
伝わりやすくなっていると考えられます。


一方、不調商品の場合は、「写真」を中心に情報が取られ、
その時点で購買意欲を失っているのか、「文字」や「色」にまで
しっかりと情報処理が進んでいないのが特徴です。
また、商品の写真と商品名が主婦の頭なの中で一致しておらず、
フライなのにコロッケと解釈されていたり、「わからない」という
言葉がでてきていたりします。
写真をみても商品の中身が不明で興味がわかないため、それ以上
情報を取ろうという気持ちが起きないようです。


この調査は冷凍食品に限ったものですが、化粧品などの日用品で
やってみてもかなり興味深いものがでるでしょう。

大風・竹内(2008)から言えることは
・わかりやすいこと(特に写真は)
・使う目的や場面がすぐ想定できること
が重要のようですね。

ビジュアルでしっかり顧客を掴んで、次に文字などをしっかり
読んでもらい商品や使用場面を理解してもらうことが、
売り上げにつながるようです。

詳しい分析方法などを知りたい方はぜひ参考文献を読んでみてください。

■参考文献
大風かおる・竹内淑恵(2008)「新製品のパッケージにおける情報処理
販売好調製品と不調製品の比較による差異の解明」『消費者行動研究』
Vol.14 No.1/2

小川孔輔(2001)『よくわかるブランド戦略』日本実業出版
02
02/16 07:44:46
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RBCメルマガ第208号「今月のおすすめ情報ソース」 - 2012.01.27 -
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■シリーズ、52回目です。今月もはりきっていきます♪



【インターネット上で手に入る情報】

 ■らいおんの隠れ家 【★★★★☆】

 ポール・グレアム氏のエッセイが翻訳されていたりします。

 是非チェックしておきたいですね。



 ■dafont.com 【★★★★☆】

 フォントが集まっているサイトです。

 実は、資料にはじまり、プロダクトについても、
 「美しさ」の殆どはフォントで決まっているように思います。

 以前、全く同じ資料を別のフォントに変えたことがあるんですが、
 まるで別の人の資料のようになりました。

 もし、自分のつくるもの、目にするものの美しさが足りないと感じたら、
 フォントを見なおしてみるのもひとつだと思います。


 ただし、英語のサイトなので、簡単な英語は解読してください。



 ■Grow! 【★★★★☆】

 最近、ソーシャルファンディングのブームが日本でも起こりつつあります。

 今後、重要サービスとなり得るのがこの「Grow!」です。

 次号でも取り上げてみたいと思いますが、
 環境が整備されていてどんどん「やらない言い訳」が言えなくなっています。

 どんどん新しいことに挑戦していきましょう。

 もちろん、私たちは全力で新しいことに挑戦するあなたを応援します。



【書籍の紹介】


 ■プロフェッショナルサラリーマン  【★★★★☆】

 2011年11月の定例勉強会の講師を務められた、俣野さんの著書です。

 前々回に紹介した岩瀬さんの著書もそうでしたが、

 最近、ハイパフォーマー本の流れだと感じている中で、
 その代表作と言える一冊だと思います。

 まだお読みでない方は是非どうぞ。


 ■イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 【★★★★☆】

 何かを考える前に見直すべき一冊。

 お手元にどうぞ。



※5段階で現した★の数は、おすすめ度です。
 (わざわざここで書くくらいですから、基本的には、どれもおすすめです)
 ⇒ 私の気分によって、若干変動するとご理解ください。(笑)
03
02/15 07:50:14
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RBCメルマガ第206号「ビジネス知識・耳寄りなネタ」 - 2012.1.13 .-
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■最近、仕事関係で中国の方とお会いすることが多くなりました。
3月には中国での消費者調査にも行ってきます。
とはいえ、実は中国人の消費行動は全くの未知です。
学生時代から周囲に中国からの留学生がいたのですが、キャラクターも
様々で、必ずしもメディアで伝えられている強引な中国のイメージとは
違う人々もたくさんいます。

そこで今回は中国人の価値観や消費行動について簡単に紹介します。

■中国は広大です。そこには同じ中国人でも様々な価値観を持った人が
住んでいます。
吉村(2010)によると、中国人を理解する場合は4つのフィルターを用意して
理解せよと言っています。
その4つのフィルターとは、以下のものです。

1.地域差:地域ごとに考え方が異なる。上海人、北京人、広東人、東北人な
ど地域によって違う価値観を持っており、また同郷志向が強い
2.世代差:現在注目されている80年代、90年代生まれ、またそれ以前の世代
など、世代間で育った環境が大きく変わるため、異なる価値観を持っている
3.業界・職業差:ビジネスパーソンのみならず、まだまだ農民も多く、
さらに軍人といった職業の人もろい、様々な価値観をもつ
4.学歴・経歴差:初等教育だけの人から海外留学までする人など、学歴・
経歴の差は日本よりも大きい

この4つのフィルターは日本でも同じように使うことができますが、日本では
一つ一つのフィルター自体の差が中国ほど大きくありません。
広大な中国ではひとつの型にはめることは難しく、
こうした4枚のフィルターを組み合わせ理解したほうが納得がいくわけですね。

■いずれの本を見ても中国人の特徴として書いてあるのが、
自分を中心に家族や近しい友人など距離の近い人を大事にすることです。
吉村(2010)はこれを「タマゴ型コミュニティ」と呼んでいます。

「タマゴ型コミュニティ」とは、タマゴの殻の部分が「シェルター」となり、
自分や家族や仲間を守る城壁のような役割を果たしています。
タマゴの核には自分、
黄身部分には家族、
その周囲の白身の部分には仲間がいます。
この「仲間」は単なる友達ではなく、強い絆で結ばれた仲間です。
絶対的な信頼関係で結ばれた仲間です。
残念ながら日本人は、この白身にあたる「仲間」を持っていない人も
多いのではないでしょうか。
そしてタマゴの外に、知り合いや他人がいます。

このタマゴ型コミュニティの感覚は、中国人の消費行動にもそのまま
反映されます。
大日本印刷株式会社(2011)の調査によると、
「情報源として家族や身近な友人等を重要視、口コミの伝播力が強い」
「家族の絆が強く、購入・消費も「家族が仲良く過ごせる」事が重要」
との結果がでています。

さらに、このタマゴ型コミュニティはひとつではなく、1人が複数個
もっており、さながら自身を中心にいくつものタマゴが重なりあう
「花びら型シェルター」になっているということです(吉村2010)
各1枚1枚の花びら(タマゴ)は、たとえば仕事仲間、趣味仲間など
それぞれの分野での「仲間」から構成されています。

また、吉村(2010)によると「会社」にシェルター機能を期待していない
ということです。ゆえに、転職でステップアップをしていく人が中国では
多いわけですね。

ただ、博報堂(2009)が中国の20代(1980年代生まれ)の仕事意識
を調査したところ、

中国20代は日本20代よりも、「基本的に仕事が好きな方だ」
「出世したいと思う」と回答する人が多く、彼らの労働への強い意識が
分かった
また、「やりがいよりも安定性で会社を選びたい」
「会社に対する忠誠心がある」「同じ会社で仕事を続けたい」
という回答も多く、これまで転職が多かった中国において、中国20代が、
かつて日本にあった終身雇用制度に憧れを抱き始めていることが分かった

という結果が出ました。年代によって少しずつ意識の変化が生まれているのも
興味深いですね。

ちなみに、この1980年代生まれの人々ですが、博報堂(2009)によると
彼らはこれまでの中国人にはない4つの特徴を持っています。

1.『市場経済とともに育った』
彼らが生まれる前年の1979年に、中国は改革開放経済に移行し、
彼らは多くの外資系ブランドとともに育った

2.彼らの多くが『1人っ子』である
1979年は1人っ子政策開始の年であり、近居・同居が多い中国において、
彼らは多くの大人から愛情とお金を注がれて育った。
彼らは少子化の先駆け世代であるにも関わらず、
人口は約2億人と人口ボリュームが大きく消費者として魅力的。

3.『大卒・ホワイトカラーが多い』
中国の大学生数は、2000年代、つまり彼らが大学生になる頃から、
いっきに増加する。社会人になれば、上の世代と比べ、
相対的に給料も可処分所得も高くなるので、優良な消費者となる。

4.中国における『ネット・ユーザーのほとんどが彼ら』である
現在中国にネット・ユーザーが約2億人いるが、そのうちの約7割が
彼らを含めたそれ以下の世代である。

以上のような特徴から中国人の消費行動を知る上でも、ビジネスの
点からも注目されている層であります。
さらに、1990年代生まれも消費者としての力を持ち出しはじめており、
この層の調査も今後活発になることでしょう。

その広大さゆえに、様々な角度からみてターゲティングしなければ
一筋縄に理解はできませんが、
日本とはまた違う文化、環境をもち、パワーを発揮する中国は
やはり魅力的な国ではないでしょうか。


・大日本印刷株式会社(2011)
「中国人消費者行動研究ダイジェスト版」
・高澤真治(2011)「それでも中国で儲けなければならない日本人へ」
成甲書房
・博報堂(2009)調査レポート
「日中20代比較調査 外向きな中国人、内向きな日本人」
・吉村章(2010)「すぐに役立つ中国人とうまくつきあう実践テクニック」
総合法令出版株式会社

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02/14 07:26:22
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RBCメルマガ第204号「今月のおすすめ情報ソース」 - 2011.12.23 -
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■シリーズ、51回目です。今月もはりきっていきます♪



【インターネット上で手に入る情報】

 ■Keep Crazy;shi3zの日記 【★★★★☆】

 UEI清水さんのブログです。

 面白い切り口の記事が多く、読んでいると頭の回転数が増えます。



 ■memorva 【★★★★☆】

 情報を集めているサイトなのですが、
 特に、統計は眺めているだけで様々な発想に繋がるのでお勧めです。

 元々は、ある調査をしていた時に出会ったサイトなのですが、
 面白い統計が揃っていて、ついつい見てしまいました。


 ■Linkedin 【★★★★☆】

 もう何年も前からやっていたのですが、紹介していなかったので、
 今更感もありますが、挙げておきます。

 ひと言でいうと、履歴書を公開するサービスです。

 今年は日本語化もされましたから、

 英語サイトはちょっと、、、

 と感じていた方も参入のチャンスです。



【書籍の紹介】


 ■戦略「脳」を鍛える  【★★★★☆】

 ボストン・コンサルティング・グループのノウハウがまとめられた一冊。

 「いざやってみたら検討漏れが、、、」

 という心当たりのある方は、抑えておくと良いと思います。


 ■ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間
  「なんかヘンだよね・・・」 【★★★★☆】
 
 どちらも日本では外れ値なのにある意味対照的な2人の対談です。

 2人の対談をそのまま本にしている感じなので、
 多少、ニュースで扱われたような出来事を理解している前提にはなりますが、
 面白い議論が多いと思います。



※5段階で現した★の数は、おすすめ度です。
 (わざわざここで書くくらいですから、基本的には、どれもおすすめです)
 ⇒ 私の気分によって、若干変動するとご理解ください。(笑)

05
02/13 07:30:10
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RBCメルマガ第202号「ビジネス知識・耳寄りなネタ」 - 2011.12.9 .-
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■先日、製造業のサービス化についての講演を聴いてきました。
最近、製造業のサービス化に関する講演、文献、事例などを耳にしたり
目にすることが多くなっています。
そこで、今回はそういった文献の中をもとに、今活発に行われつつある
製造業のサービス化について紹介してみたいと思います。

■現在、製造業のサービス化が進んでいる理由として、増田(2011)は、
以下のことを挙げています。
世界的に商品があふれるモノ余りの時代となっている今、
顧客の求める価値は商品そのものではなく、商品を使った問題解決(ソリュー
ション)に移行しつつあります。そのため製造業は、優れた性能の製品を
作ればよいというわけではなく、その製品の導入によってもたらされる
ソリューションや生産性向上といったサービスを売るビジネスに取り組むこと
の重要性が増してきている、ということです。

では製造業のサービス化の魅力とは何なのでしょうか。
増田(2011)によると、その魅力には以下のものがあります。

1:顧客の満足をどれだけ高められたかに応じて相対で価格が決定できること。
パフォーマンスの向上やプロセスの価値化によって利益を得る収益構造に転換
できるチャンスがある。これにより、コモディティ化した製品の
低価格競争の世界から抜け出すことが可能になる

2:市場に存在するストックを扱うサービス事業は景気の波の影響をうけにく
いこと。
不況で新規の商品のフローの供給が伸び悩んでいる状況下でも、顧客サイド
にストックされた商品を対象に、さらなる活用を促し、新しい価値を付加する
サービスは、景気変動に左右されにくい

3:製品付帯サービス事業は手離れが悪いビジネスなので、参入障壁が高く、
安定収益源になる可能性が高いこと

4:サービスの提供に携わることは人を育てる効果があること
開発だけでなく、サービスにまで携わることにより、開発、設計時点で意図
していたことが実現されているのか、顧客が真に求めるソリューションが提供
できているのかを確認することができ、そういったソリューション提供が
できる人災を育成できる効果が期待できる

■では製造業のサービス化はどういった方向に進んでいくのでしょうか。
そこでまず、菊池、鴨志田(2008)によるサービス類型を紹介します。
彼らは、2つの軸で各業界のマッピングを試みています。

たて軸:その業界における顧客との相互作用や価値共創の程度
よこ軸:その業界において顧客が得るものは「物理的セッティング(時空間)
・モノ」寄りか、
または「情報・データ・知識・ノウハウ」寄りのものか

この2軸を使って分類すると、4つのグループに分類されます。

グループ1:サプライチェーンサービス
顧客との相互作用や価値共創の程度が低い
顧客が得るものは「物理的セッティング・モノ」寄り
例:製造業、農林水産業、ライフラインサービス、リース、レンタルなど

グループ2:パーソナルサービス
顧客との相互作用や価値共創の程度が高い
顧客が得るものは「物理的セッティング・モノ」寄り
例:美容室、エステ、ホテル、レストラン、医療、宅配など

グループ3:コンテンツサービス
顧客との相互作用や価値共創の程度が低い
顧客が得るものは「情報・データ・知識・ノウハウ」寄り
例:出版、映画、音楽、ゲームソフト、広告、ウェブサイトサービスなど

グループ4:知識集約型サービス
顧客との相互作用や価値共創の程度が高い
顧客が得るものは「情報・データ・知識・ノウハウ」寄り
例:経営コンサル、弁護士、会計士、教育者、ITソリューションなど

現在の製造業はグループ1に属します。
この4つのグループを見ると、モノだけの製造業は最も差別化がしにくく、
知識を顧客と共創するグループ4の知識集約サービスが最も
差別化しやすいのです。

菊池、鴨志田(2008)らはまた以下のようにも述べています。
現在、顧客の間ではモノをこえたサービスやモノを補完するサービスへの
欲求が高まっています。
そのため、パッケージ化されたサービス(サービスシステム)を提供しないと
顧客に対する便益が十分に生まれず、顧客満足を実現しにくいという事態が
一般化しています。
(例:iPodとiTunes:単に音楽再生機能だけでは顧客満足は得られない)
そういった顧客満足を実現するためには、まず顧客のニーズを抽象化する
必要があります。
iPodの例で言うと、顧客ニーズは「音楽再生機能」ではなく、
「楽しいユビキタス・オーディオ・ビジュアル・ライフ」とうことです。
そして、そういったニーズを満たすためには、より多くの価値コンポーネント
を企業側は用意しなければなりません。
価値を生み出すコンポーネントが多く、それらが相乗効果を見出せれば、
それだけより堅牢な差別化が可能であると、述べています。

この顧客ニーズの抽象化とは、製造業にとって
1:サプライチェーンサービスの中での範囲を広げること、
2:コンテンツサービスと融合させること、
3:パーソナルサービスと融合すること、
4:知識集約サービスに進化すること、
に他ならず、製造業はその4つの方向でサービス化を進めていくのでしょう。

■実際に、各分野で製造業のサービス化を進めている事例も紹介しておきます
(菊池、鴨志田 2008)。

1:サプライチェーンサービスの中での範囲を広げること
三菱電機:
エレベータメーカーが自社機の保守メンテから、ビル全体の空調等の遠隔管理
まで業務を発展させる

2:コンテンツサービスと融合させること
ソニー:
エレクトロニクスメーカーが映画会社を買収し、ハードとソフトの
融合を目指す

任天堂:
子供向けゲーム機提供者から世代を問わないゲームエンターテイメント
供給者になる

3:パーソナルサービスと融合すること
TOTO:
衛生機器メーカーからアメニティー空間創造者になる

レクサス:
機能としての自動車の供給からアメニティー空間、情報発信基地、ステータス
シンボルとしての自動車の提供者になる

4:知識集約サービスに進化すること
IBM:
コンピューター・ハードウェア・サプライヤーからITソリューション
サプライヤーになる


■モノとサービスは分けて考えがちですが、菊池・鴨志田(2008)でも
述べているように、サービスのない純粋なモノだけの業界というのは、
ほとんどなく、常にモノとサービスはお互いを補ってひとつの価値を
提供しています。
製造業のサービス化というのは、モノにサービスをつけるのではなく、
サービス部分への割合が増えるにすぎません。
重要なのはそのサービス内容をどうしていくか、ということにあると思います。
現在、単なるモノの競争では将来が危ぶまれている製造業ですが、
今後はサービスという味方をたくさんつけ、世界に誇る産業になること
を期待したいと思います。

■参考文献
菊池隆・鴨志田晃 2008「サービス類型と日本のインスティテューションの
相互作用 : 日本型サービス・マネジメントに向けて」
国際プロジェクト・プログラムマネジメント学会誌 3(1)
増田 貴司 2011 「進む「製造業のサービス化」今、何が起こっているのか」
経営センサー (128)
 
06
02/10 07:27:29
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RBCメルマガ第200号「今月のおすすめ情報ソース」 - 2011.11.25 -
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■私のコーナーもついに50回目です。

 50ヶ月ということですね。。意外と続くものです。笑

【インターネット上で手に入る情報】

 ■ひろゆき日記 【★★★★☆】

 西村博之さんのブログです。

 話題になったトピック、話題になりそうなトピックが、

 たまに書かれます。


 基本的に、後出しジャンケンっぽい話が多いですが、

 賢い(もしくは賢く見える)人は、後出しジャンケンをする、

 という共通点を発見してしまった私としては、

 楽しく読ませて頂いております。




 ■memolane 【★★★★☆】

 ソーシャルメディア等、インターネット上のサービスをつかって、

 自分史を作成するサービスです。


 縦スクロールが多い昨今のWebにあって、
 横スクロールのつくりになっているのが面白いです。

 マウスホイールは縦スクロールに強いですが、
 タッチパネルは横スクロールに向いているような気がします。

 そもそも、最近のディスプレイは横長が主流なので、
 それを考えた時に、次世代サービスのデザインがどうあるべきか?
 なんてことを考えても考えなくても良いですが、、、
 面白いサービスです。



 ちなみに、、タイムライン変わると言われているFacebookのフィードは、
 やっぱり縦長でつくっているみたいですね。
 (この原稿を書いている時点ではまだ変わっていないです)



 ■Otixo 【★★★★☆】
 
 AppleのiCloudで、またさらにクラウド化が加速した気がします。

 私みたいな人種はさておき、

 ITだとかデータの冗長化だとか、いつでもどこでも仕事ができるようにとか、

 そんなことにはあまり関心の無い人であっても、
 どんどんオンライン上に情報を置くようになってきています。


 そんなわけで、オンライン上にあるデータを管理できるサービスです。

 メジャーどころのサービスが連携されているので、
 皆さん、けっこう使い勝手が良いんじゃないでしょうか?



【書籍の紹介】


 ■入社1年目の教科書  【★★★★☆】

 以前、RBCの定例勉強会で講師を務めた岩瀬大輔さんの一冊。

 入社一年目と書いてありますが、一年目以外の方でも読んでおくと
 良いと思います。

 もちろん、自分はどうか?というのも大事な読み方ですが、
 後輩や部下に示唆を与えるようになれるかも知れません。



 ■お金持ちになる人、ならない人の仕事術  【★★★★☆】

 富裕層研究で知られるブライアン・トレーシーの本です。

 ちょっと古い本ですが、よくまとまっています。

 ピンときた方はどうぞ。



※5段階で現した★の数は、おすすめ度です。
 (わざわざここで書くくらいですから、基本的には、どれもおすすめです)
 ⇒ 私の気分によって、若干変動するとご理解ください。(笑)
07
02/09 07:33:51
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RBCメルマガ第198号「ビジネス知識・耳寄りなネタ」 - 2011.11.11 .-
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■現在、大学ではブランド論について講義しています。
ここでいうブランドとは、シャネル、グッチなどの高級ブランドだけではなく
消費者が識別でき価値を感じるもの、
たとえば、コカ・コーラなどの飲料、東京という地域、RBCという組織も
ブランドになります。

そんなブランド論ですが、近年特に注目が集まっているのが
「ブランド・リレーションシップ」という概念です。
ブランド・リレーションシップとは、消費者とブランドの関係性のことであり
企業がブランドを構築する最終目標とも言われるものです。

消費者がこうした心理的なつながりを感じて、忠誠を示してくれるようになる
と、消費者自身がブランドの購入者であり続けるだけでなく、
伝道士ともなってくれるため、ブランドと消費者間で理想的な関係性を
築くことが重要視されているのです。

■では、このブランド・リレーションシップは一体何から構成されているので
しょうか。
研究者達が様々なアプローチをだしていますが、今回は久保田(2010)の
同一化アプローチを紹介します。

久保田(2010)は、消費者は自分自身をあるブランドと結びついた
ものとして定義することで、自分らしさを感じることがあると述べています。
このような結びつきが形成されると、そのブランドは自分自身を語るために
欠くことのできない存在となり、そのブランドとの一体感が生まれます。
同一化アプローチでは、ブランド・リレーションシップの実体を、
このブランドとの同一化に求めています。

この考え方では、たとえばある人が
「私はスタイリッシュなMacを使いこなすファッショナブルな人間だ」
と思うことで自分らしさを感じたとします。
すると、自分自身の一部のような存在であるブランド(Mac)にも
好ましい評価をするようになり、
結果として購買傾向や推奨傾向が高まります。
また、そのブランドを自分自身の一部のように感じるがゆえに、しばしば
支援的な行動をみせることになります。

さらに久保田(2010)は、ブランド・リレーションシップの基盤である
同一化は、それ単独ではなく、以下の3つから構成されているとしています。
1.認知的要素:ブランドとの同一化
2.情緒的要素:ブランドへの愛着や喜びなど
3.評価的要素:ブランドへの誇り、自尊心など


■次に、実際にこれらの要素からなるブランド・リレーションシップを
測定するために項目を設定しています。
測定項目選定のプロセスは参考文献を参照いただくとして、
最終的に以下の項目でブランド・リレーションシップを測定することが
できます。

1.認知的要素:ブランドとの同一化
・私にとってこのブランドは、自分の一部のようなものだ
・もし人に例えるなら、私にとってこのブランドは、単なる知り合い
というより、家族、親友、恋人のような存在だ
・このブランドとの間に強い結びつきを感じる

2.情緒的要素:ブランドへの愛着や喜びなど
・このブランドのことを考えるとちょっと幸せな気持ちになる
・このブランドのことを考えると何となく嬉しくなる
・このブランドのことを考えると何となく楽しい気持ちになる

3.評価的要素:ブランドへの誇り、自尊心など
・このブランドがお気に入りだということを誰かに自慢したくなることがある
・このブランドをお気に入りだということを誇らしく感じる
・私がこのブランドをお気に入りだということを他の人が気づいてくれると
何となく嬉しくなる

それぞれの項目を「とてもそう思う」から「まったくそう思わない」の
5段階で聞いて測定します。

■そして、このブランド・リレーションシップは何に効果があるのか
ということですが、久保田(2010)の研究では、
ブランド・リレーションシップが影響する項目として、
以下の3変数を挙げています。

1.購買継続意向:これからもこのブランドを買いたい、など
2.推奨意向:このブランドの良さを他者にも伝えたい、など
3.支援意向:このブランドに何か問題が起きたら助けてあげたい、など

これらの項目についても5段階で測定し、ブランド・リレーションシップが
高いとこれらの項目にもプラスの影響が出るのかをデータを使って
検証しています。

その結果、いずれの変数もブランド・リレーションシップが高いほど高くなる
ことが確認されました。

■では、ブランド・リレーションシップが高いブランドとは
どんなブランドでしょうか。

残念ながら久保田(2010)の研究では、調査対象者は大学生のみでデータ数も
さほど多くないため、参考程度の結果しかでていませんが、興味深いものも
あるので、いくつかご紹介します。

ブランド・リレーションシップの値が高く出たブランドは、
浦和レッズや東京ディズニーランド、アップルなど熱狂的ファンがいる
ブランドでした。これは十分納得できるところです。

さらにこれらと同様に高い値を示したものに、
フランフラン、ミスタードーナツ、ローリーズファームなどがランクイン、
これは大学生だからというのもあるのでしょう。

一方、値が低いブランドは、
バーバリー、ルイ・ヴィトン、ユニクロ、ソニー、パナソニックなどでした。
調査の前提で、「お気に入りのブランド」をひとつ挙げて質問をしているので
すが、お気に入りブランドだからといって、必ずしも
ブランド・リレーションシップは高くないようです。

つまり上記のブランドは「お気に入り」のブランドではあるが、
「自分らしさ」を感じるブランドではないということです。
おそらく、バーバリー、ルイ・ヴィトンなどは大学生にとって、
自分をより良く見せるための道具としてのブランド、
つまり自己呈示のためのブランド(久保田 2010)なのでしょう。

ターゲットや対象ブランドを変えて調査してみると
また面白い結果がでそうですね。

■では、ブランド・リレーションシップを形成するにはどうしていけば
よいのでしょうか。
残念ながら、ここはまだまだ未開拓です。しかし、
菅野(2011)はそのキーワードとして「ブランド価値共創」を挙げています。
ブランド価値共創とは、マーケターと消費者がブランドの意味を共に
創造していく行為全般のことを指しており、ブランドの使用価値に着目した
概念として用いられます。すなわち、ブランドの価値とは、マーケターのみが
創るものではなく、マーケターと消費者が共に創るものであるとする
考え方です(菅野 2011)。
買ったときだけの関係にとどまらず、消費者が商品・サービスを使用し、
そこに企業側も働きかけながら共に価値を創造していく、その接点は
リアル、ネット上などさまざまなところに作られるのでしょう。


参考文献
菅野佐織 2011「ブランド・リレーションシップ概念の整理と課題」
駒大経営研究第42 巻第3・4 号

久保田 進彦 2010
「同一化アプローチによるブランド・リレーションシップの測定」
『消費者行動研究』vol.16、No.2、日本消費者行動研究学会

「宣伝会議」No.822

ブランド・リレーションシップ
08
02/07 07:28:59
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RBCメルマガ第196号「今月のおすすめ情報ソース」 - 2011.10.28 -
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■私のコーナーも49回目です。


 今まで、Blog、サイト、ツール、書籍、という分類をしていましたが、

 この分類が時代に合わなくなっているので、今回から変えています。


【インターネット上で手に入る情報】

 ■RBCコラム 【★★★★☆】

RBCメルマガが創刊された頃からの読者の方は良いのですが、

 後から会員登録された方は、既に紹介した便利ツール等を

 知る機会が無いかもしれません。


 そこで、RBCメルマガのバックナンバーを一部公開しています。

 私のコーナーは公開されていますので、サラっと眺めてみてください。


 ひょっとしたら、あなたの仕事がすぐに片付いてしまうような
 便利ツールがあるかもしれません。



 ■design-dautore.com 【★★★★☆】
  

 Facebookページのご紹介です。

 ついにここまで来たか!笑

 このページは、優れたデザインの写真がアップされます。


 私もよく眺めてるのですが、クリエイティブなお仕事をされる方はもちろん、

 いつも楽しく仕事をする方にオススメです。



 個人的な話ではありますが、

 創造的なモノを見ると、いつも穏やかでいられると思っています。


 というのも、物事をポジティブに解釈するのもネガティブに解釈するのも、
 本来は自由なのですが、そこには豊かな創造性があると、
 ポジティブに居続けやすいからです。


 と、それはさておき、、笑

 見て頂くと単純に楽しんで頂けると思います。



 ■Googleカレンダーボタンの作成 【★★★★☆】

 Googleカレンダーで予定を共有したりということはやっていたのですが、
 この間、飛行機の予約をした時、自動的にGoogleカレンダーにフライト予定を
 入れるリンクがあるのに気づきました。

 で、Twitterで聞いてみたら、スタッフの大久保さんが教えてくれました。笑

 これは、フツーにRBCでもつかえば良いんじゃないかとも思いますが、、、
 とても便利な機能だと思います。



【書籍の紹介】


 ■フラット化する世界 [増補改訂版] (上)  【★★★★☆】

 ■フラット化する世界 [増補改訂版] (下)  【★★★★☆】

 またまた秋ということで、大局観を持ち、
 視野を広げて思考して頂くきっかけになりそうな本の紹介です。

 じっくりと読んでみてください。


※5段階で現した★の数は、おすすめ度です。
 (わざわざここで書くくらいですから、基本的には、どれもおすすめです)
 ⇒ 私の気分によって、若干変動するとご理解ください。(笑)
09
02/06 07:32:18
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RBCメルマガ第194号「ビジネス知識・耳寄りなネタ」 - 2011.10.14 .-
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■職業柄、10代や20代の男性と接することが多いのですが、
先日、彼らと飲み会をしたとき、
ビールよりカクテルの「ほろよい」が先に売れたり、
彼らの携帯の多くに可愛いキャラクターストラップをつけられていたり、
ケーキも焼けるオーブンレンジを購入したことを嬉しそうに語る
若い男性をみて、若者の価値観も消費の仕方も変わってきているのだと
改めて実感しました。

昔の若者と今の若者で一体何が変わってきているのでしょうか。
今回は10代?20代男性の意識と消費に焦点を当ててみたいと思います。

■「若者は消費をしない」「嫌消費世代」など様々に言われている彼ら。
実際、車や海外旅行やお酒などへの消費意欲は減少しています。
恋愛もドライだと言われ、デートのために素敵なレストランも予約しないし、
高価なプレゼントも用意しません。
一方で、ちゃっかり貯蓄はコツコツやっています。
そんな一面を見ていると、「若者は消費しない」という意見がでてきても
仕方ありません。

彼らは、景気低迷が続く中で育った「経済成長を知らない子供たち」とも
いうべき世代です(山岡 2009)。
JMRの調査によると、普段の生活に対して「非常に不安を感じる」
と答えたのは、20代後半で23.2%、10?20代前半で26.9%と
全世代平均より5%?9%ほど高くなっています。
また、マクロミルの調査では長生きすることに「大いに不安を感じる」
と答えた20代男性は30%で、これは20代女性の17%よりも多く、
また他の世代よりも多くなっています。
また、不安の原因の第1位は「お金」で20代の82.6%がそのように回答
しています。

不安を感じると、高額商品への支出意欲は抑えられ、
貯蓄動機が高まります。
収入の見通しの悪さも支出意欲抑制を促進しています。

しかし一方で、数万円する調理器具を購入し家でせっせとお菓子作りに励む
お料理男子や、
5万円以上する自転車を購入する若者がおり、自転車消費は伸びています。
コミケで何万円という金額を費やす若者もたくさんいます。
お酒でもビールなどへの消費量は減りましたが、チューハイを飲む男性は
昔より増えています。

こういった背景を受けてか、さきほど挙げたサントリーの「ほろよい」
というアルコール度数3%のチューハイですが、
この商品のCMでは男性若手俳優を2名も起用し
彼らが家でゆっくり「ほろよい」を飲むシーンが映し出されています。

つまり、今の若者は消費しないのではなく、
昔の若者とは異なる消費マインドを持ち、消費の品目も異なっているのです。


■素直な消費
彼らの消費の仕方は、一言で言うと「素直な消費」です。
必要なもの、欲しいと思うものにお金を使います。
建前とか付き合いとか見栄とか、そういうもののためにはお金を使いません。
付き合いで会社の仲間と飲むことに価値を見出せません。

彼らが建前や付き合いなどの消費に価値を見いだせなくなったは、
彼らの人間関係作りが昔の若者とは異なっていることも一因にあるでしょう。

今の若者は多元的自己を持つ人が増えていると言われています。
同一人物の中にいくつもの自己をもっているのです。

また若者の対人関係は「フリッパー志向」が強くなっているとの
指摘もあります。
このフリッパー志向とは、「そのときどきにの気分に応じてテレビの
チャンネルを手軽に切り替えるように、場面場面にあわせて
気軽にスイッチを切り替えられる」ような対人関係の志向のことです。
(岩田ら 2006)

学校、職場、サークル、趣味仲間、SNS、地元友達など多元的な友人関係
をもつ彼らは、それぞれの場面で多元的な自己を使い分ける傾向にあります。
「キャラ変え」とも言われます。
そして、その多元化された自己はどれも本当に自分であるため、
特にストレスなく多元化した自己を内在しています。

また、日経トレンディネットの記事によると
「近頃の若者は自分の中の「○○用友達」リストを持っていて、
必要なときに必要な友達を取り出す、そんな傾向がある」とのことです。
さらに、「連絡した子がダメであれば、リストの次点の子へ連絡し、
更にその子がダメであればその次の子に連絡する」ようです。

こうなってくると、付き合いたくもない上司と飲みたくもないお酒を
飲んで何時間も話あうことに、彼らが価値を見いだせなくなるのも
わかります。
昔のように職場と家しかコミュニティのなかった時代とは異なり、
ひとつの集団にそこまでコミットする意味が彼らにはあまりないのです。


■可愛いものが自然に消費できる
彼らの素直な消費は、可愛いものや甘いものを自然に消費できる部分にも
表れています。

苦手なビールを飲まなくても、甘くて飲みやすいチューハイを飲みます。
むしろ、お酒よりもジュースやカフェで飲むカフェラテのほうが
好きだったりします。
「スイーツ男子」も登場し甘いもケーキを享受し、
赤色やピンク色のファッションを身にまとい、
携帯電話には当たり前のようにキャラクターがぶら下がっており、
可愛いものを見れば、女性とともに「可愛い」と喜びます。

上の世代の男性からは草食化、軟弱化しているなどと批判される彼らですが、
彼らが特に恥じることなく可愛いものを可愛いといえるようになったのは
彼らが受けてきた教育が大きいでしょう。

昔は「男たるもの」「男はこうすべき」など男子教育がされてきました。
しかし、今の若者の親である40代の世代では、そのような教育は
少なくなっています。
むしろ、カカア天下や過保護な教育が多く、母親との距離が近いのも特徴です。
母親の影響を強く受け、男だからこうすべきなどの教育もされてこなければ、
女性と同様、苦いビールではなく美味しいチューハイや甘いケーキを
選択するのはごく当たり前のことになります。

これは恋愛消費でも同様で、男性だから車を持つ、レストランを予約する、
という考え自体が彼らの頭の中にありません。

今の若者は男子教育が徹底されていない分、本来の自分の嗜好に
素直に従えるため、周囲から見ると男女差というものが急速に
減少したように見えるのでしょう。


■コストパフォーマンスにシビア
先に述べたように、彼らは経済成長を知らずに育ち、就職氷河期を経て
将来への、特に金銭面への不安を多く持っています。
そのため、貯蓄傾向は強く、支出する際もコストパフォーマンスも重視します。
無駄なものにはお金を使いたくない、というのが彼らの本音です。
質が良く安いもの、リサイクル可能なもの、一度の支出で長く愛用できるもの
などが彼らの心を掴みます。


■満足の源泉
彼らの満足の源泉は
「自分時間の追及」「癒し、リラックス」「人とのつながり、共有」
などにあります。

自分の趣味にはお金をかけます。
趣味仲間とともにコミケや秋葉原にでかけます。
お気に入りのマウンテンバイクで友人とツーリングに行きます。
自宅で過ごす時間も大好きなので、趣味やリラックスへのグッズも
よく購入します。
アロマグッズや柔らかいクッションを購入する男性は珍しくありません。

また他人のことによく気が付くのもこの世代の特徴で、
他者との共有を大事にします。
オンラインゲームやSNSで絆を確かめ合い、
男性といえども、男友達にお揃いのキャラクターのお土産を渡したり、
お誕生日に些細なプレゼントをしたりと、
人とのつながりへの消費は怠りません。


■不安感に襲われ将来に楽観視できない彼らは、
その日常生活の中で彼らなりの「幸せ感」を追及し、
それをサポートする商品やサービスを消費しています。

彼らの幸せは、「ほどほどに」「まったり」などの言葉で表現される
「身の丈にあった」ライフスタイルや消費行動により
実現されるものであります(地域流通経済研究所 2009)。

無理に昔の若者像に彼らを当てはめ消費を促そうとするのではなく、
彼らの価値観や「幸せ感」を理解し、
それをサポートする商品、サービスを世に出していくほうが、
彼らの消費は促せるのだと思います。


参考文献
・岩田孝ら 2006「若者たちのコミュニケーション・サバイバル」
恒星社厚生閣
・山岡拓 2009「欲しがらない若者たち」日本経済新聞出版社
・財団法人 地域流通経済研究所 2009「若者のライフスタイルと消費行動」
・松田一久 2009「「嫌消費」世代の研究」東洋経済新報社
日経トレンディネット
10
02/02 07:27:42
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RBCメルマガ第192号「今月のおすすめ情報ソース」 - 2011.09.23 -
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■私のコーナーも48回目です。


 今月も張り切っていきましょう♪


【Blog】

 ■オレンジ 【★★★★☆】
  ※正しくはチに濁点ですが、文字化けするので使用を避けています。

 久々に、ブログのご紹介です。
 クロキコウイチ氏のブログです。

 記事内容もさることながら、
 記事のデザイン的な意味での見せ方がとても参考になると思います。


【サイト】

 ■Prezi 【★★★★☆】

 これまた見せ方シリーズです。

 プレゼン資料をつくるためのサイトです。

 とはいえ、ちょっと個性的です。

 動きのあるプレゼンテーションをするためのサイトです。



【ツール】

 ■SpaceSniffer 【★★★☆☆】
 
 ※日本語化ファイル情報   

 ちょっとマニアックですが、
 ディスク容量を視覚的に表示するソフトウェアです。




【書籍】

 読書の秋ということで、読み応えのある本を紹介します。

 ■富の未来(上) 【★★★★☆】

 ■富の未来(下) 【★★★★☆】


 大局観を持ち、視野を広げて思考して頂くきっかけになればと思います。



※5段階で現した★の数は、おすすめ度です。
 (わざわざここで書くくらいですから、基本的には、どれもおすすめです)
 ⇒ 私の気分によって、若干変動するとご理解ください。(笑)
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